「誰も知らない」鑑賞。
2004年9月2日 映画とんでもない映画だ・・・っていうのが第一印象。
突きつけられる現実に、静かに深くショックを受ける。鈍痛。
子供の頃、私自身が感じていたことなんだけど、
「世界は“すべて”大人がつくっている」ってこと。
毎日食べる御飯の材料も、その料理も、
自分が行く学校も、塾や習い事も、
何気なく見るテレビ番組も、漫画もアニメも、
玩具や絵本に至るまで、
すべてすべて、大人がつくっていて、与えられている。
そこに子供が介入する力なんて何もない。
自分が生きている世界は本当に小さくてわずかな箱庭のようなもので、
箱庭と「世界」とのパイプを唯一つないでいるのが、自分の親であると。
自分自身では食べていく力も、学校に行く力も持っていないのだと、実感せずにはいられなかった。
この映画は、その、自分と世界を唯一つなげてくれる存在である親がいなくなってしまう・・・。
だから、子供達は社会からも、時間からも置いていかれる。
そんな、社会漂流した子供たちの物語。
まず感じさせられたのが、小物の使い方の上手さでした!
アポロ、サンダル、マニュキュア、etc・・・どれも時間の経過と子供達の気持ちを代弁し、じわじわと私の心を切なくさせてくる。
何もいわなくても、それを見るだけで感情を生み出す効果が切り込まれている。そこに子ども達の自然な表情・・・!!相乗効果で、かなり訴えてくるものがあります・・・。
一番ショックだったのが、子供達が、自分達の置かれている状況に大きく悲観していないということ。
何よりも、お母さんのことが大好きだということも伝わってくるし・・・。
もちろん不満を露わにしたり大きくショックを受けている場面はあるけれど、
子供達はいつでも自分なりに楽しみを見いだし笑顔を見せていく。
外へ出てはいけない約束の部屋から、4人揃って飛び出して、
排水溝(?)から伸びた草花を摘んで育てていくのも、そのひとつ。
それは、彼らが彼ら自身を、自らの手で育てる(生きる)という決意の表れのように感じられました。
彼らが小さな笑顔を見せればみせるほど、映画を見ている大人は切ない気持ちにさせられてしまう・・・!
そして、その鉢植えがひとつ、落ちて壊れてしまった時・・・彼らの生活にも変化が訪れてしまって・・・・・・。(泣)
映画パンフレットも、なかなか読み応えがあって良かったですvv
そのなかでも、石田衣良さんがよせた言葉、これが私にとって一番しっくりくるものでした。
「親と学校と社会から見捨てられたはずなのに、この映画には子ども時代の幸福が、切れるような生々しさで封印されている」
これほどぴったりな言葉を一行で書ききってしまうなんて・・・!!(゜O゜)と、こっちでもちょっと感動!!
静かに、静かに、子供達の世界を描いていることに成功した映画。
突きつけられる現実に、静かに深くショックを受ける。鈍痛。
子供の頃、私自身が感じていたことなんだけど、
「世界は“すべて”大人がつくっている」ってこと。
毎日食べる御飯の材料も、その料理も、
自分が行く学校も、塾や習い事も、
何気なく見るテレビ番組も、漫画もアニメも、
玩具や絵本に至るまで、
すべてすべて、大人がつくっていて、与えられている。
そこに子供が介入する力なんて何もない。
自分が生きている世界は本当に小さくてわずかな箱庭のようなもので、
箱庭と「世界」とのパイプを唯一つないでいるのが、自分の親であると。
自分自身では食べていく力も、学校に行く力も持っていないのだと、実感せずにはいられなかった。
この映画は、その、自分と世界を唯一つなげてくれる存在である親がいなくなってしまう・・・。
だから、子供達は社会からも、時間からも置いていかれる。
そんな、社会漂流した子供たちの物語。
まず感じさせられたのが、小物の使い方の上手さでした!
アポロ、サンダル、マニュキュア、etc・・・どれも時間の経過と子供達の気持ちを代弁し、じわじわと私の心を切なくさせてくる。
何もいわなくても、それを見るだけで感情を生み出す効果が切り込まれている。そこに子ども達の自然な表情・・・!!相乗効果で、かなり訴えてくるものがあります・・・。
一番ショックだったのが、子供達が、自分達の置かれている状況に大きく悲観していないということ。
何よりも、お母さんのことが大好きだということも伝わってくるし・・・。
もちろん不満を露わにしたり大きくショックを受けている場面はあるけれど、
子供達はいつでも自分なりに楽しみを見いだし笑顔を見せていく。
外へ出てはいけない約束の部屋から、4人揃って飛び出して、
排水溝(?)から伸びた草花を摘んで育てていくのも、そのひとつ。
それは、彼らが彼ら自身を、自らの手で育てる(生きる)という決意の表れのように感じられました。
彼らが小さな笑顔を見せればみせるほど、映画を見ている大人は切ない気持ちにさせられてしまう・・・!
そして、その鉢植えがひとつ、落ちて壊れてしまった時・・・彼らの生活にも変化が訪れてしまって・・・・・・。(泣)
映画パンフレットも、なかなか読み応えがあって良かったですvv
そのなかでも、石田衣良さんがよせた言葉、これが私にとって一番しっくりくるものでした。
「親と学校と社会から見捨てられたはずなのに、この映画には子ども時代の幸福が、切れるような生々しさで封印されている」
これほどぴったりな言葉を一行で書ききってしまうなんて・・・!!(゜O゜)と、こっちでもちょっと感動!!
静かに、静かに、子供達の世界を描いていることに成功した映画。
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