映画評論では賛否が結構分かれているみたいですが、
個人的にはわりと面白かったかと^^

クリスマス休暇に、家族が実家に集まってパーティを開く中、
長男が恋人をつれてくる。
その恋人はインテリ派なキャリアウーマンで、
ご実家の皆さんは、これまた自由奔放&個性豊かな人たちで、
総スカンというか、一家の大反対を受けてしまう、というのがストーリーのはじまり。

恋人さん(サラ・ジェシカ・パーカー)は、確かにとっつきにくい性格ではあるのものの、
やることなすことすべてが、悪い方へ転がっちゃていくもどかしさと戸惑いは、
その気持ちも分かるので、切ない前半。

後半は、その恋人vs家族の「噛み合わなさ」が、じわじわ〜と笑いの方向に転換されていくのが、面白いのです^^

ちょっと無茶な展開も、確かにぽろぽろと目に付くけれど、総合的にはマル!
なぜって・・・見ちゃあいけないものを見ちゃったおとーさんの、
あの固まった表情(゜ロ゜;)!が、おっかしくって・・・・・・!
あの顔だけで、3日は笑えるかも・・・というくらい、個人的ツボでした(^m^)ぷくく
ヤク中の喜多さんは、リヤルな世界がてんで分からない。
恋人の弥次さんは提案する。伊勢参りに行けば、何とかなるんじゃないかと。
うすっぺらなこの世(お江戸)を離れて、二人でリヤルを探す物語。。。
その途中で、様々なものと出会っていく。

その「様々なもの」が、まさにクセモノで!!
どこまでが現実でどこまでが幻覚かわからない!
あまりにもありえない世界観(←でも笑える(^m^))に、映画をみてる私の方が「リヤル」が分からなってくる・・・(笑)

そしてそして、映画全体として、とっても「笑える」!!・・・のに、笑えない(後から考えると)。
狂気の中に、真実がある。
笑いの中に、闇がある。
現実と幻想が、共生してる。

しりあがり寿さんの漫画って、少ししか読んだことがないから、ちゃんとしたことが言えているのか自分でも分からないのだけど、
この方の漫画って、笑えるところ、すごくばかばかしいところと、
笑えないところ、ダークな・・・何か現実世界を風刺するように突きつけてくるところとが、紙一重のところで存在してる。
「うすっぺらな」一枚の紙を境に、正常さと、狂気とが、向かい合わせに立っている。
うすっぺらな紙は、本当に薄くて、向こう側が透けてみえるほどで。
障子の紙を突き破るみたいに、その境界線を越えて、二つの世界が交じり合う。混沌としてゆく。
それは生と死の境にある三途の河も越えていくのにも繋がってる・・・!?(笑)
この表現がおもしろい〜!というか、びっくり!
そう!すべてが混沌としているのよーー!(゜o゜)!!

なんだかわかんないよッ、ってな部分がたくさんあります。
でもその「わかんない」をそのまま楽しむこともできる映画だとも感じました(笑)

「Ray」観賞

2005年5月5日 映画
若き日のリチャードギアの姿を描いた作品。

彼は7歳の時、光を失う。
盲目であるという理由から、さまざまな悪意が彼に近づいてくる。
でも、盲目であるということを理由に、他人は優しくしてくれない。
他人に甘えない。自分の足で立たなくては。
・・・それが彼の母の教えだった。

そして大人になった彼は、都会に出る。
音楽という、唯一の財産を持って。
でも本当に彼が闘わなければならなかったのは、現実の闇以上に、心の闇があった。
それらは、女性問題、ドラッグにも繋がっていく。
心の弱さが、引き金になっていく。
遂にそれらは、彼の最後の砦、音楽さえも蝕み始めて−−−−。

レイチャールズのことは殆ど知らないまま見に行ったのですが、
そして前半を見たときは、イマイチかな〜っとも思ったのですが、
後半、ちょっとしんみりきました!
彼の行動の理由が、ちょっとずつ明らかになっていくので!
そして、ドラッグを絶ち、初めて自分の心と向き合ったときに見えてきたものに、うるっと・・・。(・_・、
もっとちゃんと、レイチャールズの魂の歌を聴いてみたくなる!そんな映画です。
リチャードギア、かっこよかった!
特にラスト!あのスマートさは日本人にはなかなか真似できない!(笑)
ハリウッドスターだからこそ、という感じv

日本版はこれはこれで、日本人の一般的なお父さんという感じで、素朴さとやさしさと不器用さを滲ませながら、たどたどしくも家族と彼の再生していく姿が描かれていて好きだし。
アメリカ版もこれはこれで、ハリウッドスターならではの華やかさや夫婦愛が描かれて好きです。

何より楽しかったのが、映画表現の方法というか、日本版がアメリカ版でどう作り変えられるのか、描かれるのか、その比較を文化的背景も交えながら見られて楽しかったです!
例えば、同じ内向的な男性として描かれていても、
日本人のお父さんが内気すぎて、でも「子が鎹」になるところと、
アメリカ版の、「あくまでも夫婦は夫婦間のみの問題であって子供とはまた別」、みたいな雰囲気とか。
最後のパーティに向かう時の主人公の行動の違いとか。

あとあと、日本版での笑いどころを、ハリウッド版でもたくさん活用してくれてたところも嬉しかったですv
この作品が本当に好きでリメイクしてくれたのが、ちゃんと伝わってきました〜♪
主人公(マチルド)が、戦争にて消息不明となった恋人を「生きている」と信じて関係者たちを訪ね調べていく・・・という物語(ミステリー)です。
試写会に行って見せてもらった以上、なるべくきちんと感想を書きたいな〜と思っているのですが、これは感想が書きにくいかも(^^;)
個人的理由ですが、私はカタカナの名前を覚えるのが苦手で・・・次々と出てくる登場人物の人間関係を把握するのに一苦労しました・・・。これが小説だったら戻って確認しながら読めるのだけど、映画だからどうしようもなく・・・(^^;)
ついていくだけで精一杯な状態(笑)

映像は宣伝どおり「アメリ」を思い出すような要素がちらほらと。この監督の独特の構成は、ちょっとユーモラスで好きです。
辛い戦争シーンが多い中で時折、ちょっとだけ明るさを運んでくれるように感じますv
あと画面の色。マチルドのいる世界は、黄色の暖かい色調に包まれていて。
その分、戦争シーンはグレーで冷たい・・・。この対比も分かりやすくて、かつ、切ない。

恋愛要素よりもミステリー要素の方が強め。そして戦争描写も多いです。
普段から外国のミステリーを楽しんでいる方にオススメの映画かと思います〜(^.^)
周りの人に、どうだった?ってきくと。ひとこと。
「きれい」
「豪華」
って感想が返ってくるばかりだったのだけど。

・・・うん。たしかに。
まず最初に出てくる感想は、それしかないわ。
華やか。
端から端まで華やか。

私は舞台版の「オペラ座〜」は見たことがなくて(見たかったけど見れなかった・・・涙)
唯一知ってるのが、白黒映画時代の「オペラ座〜」のみ。これは結構ホラー要素が強かったイメージがあったので、今回の華やかさは、私にとっては新鮮。
舞台版を見たことがある人の感想はどうなんだろう〜?おんなじイメージなのかな??
たぶん、その時代時代によって、同じ脚本でも演出が変わるんだろうなぁ・・・っていう印象がありました。
場合によってはストーリーも変わってる・・・?

クリスティーヌって、こんなにフラフラした人物でしたっけ・・・?
あっちにふらふら、こっちにふらふら・・・
なんだかBGMに竹内まりあが流れてきそうな展開にッ。
そのあいまいさが、周りを不幸にするのよ〜〜ッ、って突っ込みたくなってきて・・・(^^;)
うん。たしかにファントムもラウルも、魅力的で、気持ちは分かるんだけどね・・・。
この2人のかっこよさは、陰と陽のように対照的で、行動や歌詞にも表れていて、それは見ていても面白かったですv

ちょっと時間を置いて、後から考えてみると、
クリスティーヌにとってラウルが本命で、
ファントムは、その歌を聞いてしまうと自分の無意識下での感情で彼に捕らわれてしまう・・・という存在だったのかな?
そう考えると、クリスティーヌの行動も、理解できてくるのだけど。
個人的希望としては、ファントムのことを受け入れるシーンがもう少し強めに欲しかったなぁ・・・(゜〜゜)
ファントムの心は、子供の頃から成長していない(でき得なかった)部分があって、
後半になっていくほど、その脆さが浮き彫りになっていくのが切なかった・・・!
ほんのささやかなことで、満たされるのに。
そのささやかなことさえ、手に入れられなくて。もがいて。
くるしい・・・。

あと、小物の描き方は良かったです。
猿のオルゴールとかバラとか。登場人物の思いを上手くその場に残す効果があって情緒的。
シャンデリアも、最初の方で、ぐぐ〜っと引き上げられていく瞬間に、
すべてが甦っていくのが、見事。
現在(=モノクロ)、過去(=カラー)にすることで、過去の華やかさを引き立てていくし、
その過去と現在を繋ぐ道具としてシャンデリアをしたのが、これまた象徴的。

やっぱり舞台でも、一度見てみたい〜。
たぶんこっちの方が、しっくりくると思う(笑)
身分違いの恋とか何とか、風のうわさを聞いたので気になっていそいそと見に行ったのですが、自分が期待していた展開ではなかったので、そういうイミではちょっと残念(笑)。
でも、全体的にはそう悪くもなかったです。

老人性痴呆症になってしまったおばあさんの為に、ひとつの恋物語を読み聞かせに通うおじいさん。
たった数分の・・・ほんの一時の、奇跡のために、語り続ける・・・。
その静かな愛情が、とても温かく伝わってきます。
じんわり、きます。

ただまっすぐに、ひとりの女性を見つめるその眼差しは、
何十年経っても変わらないもので。
また、すべてを忘れてしまっているおばあさんが、
物語を聞いてる合間あいまに、瞬間的に瞳の色が輝く・・・、
この描き方も良かった・・・!
物語の冒頭と終わりの方で写しだされている、
黄昏に染まる大河とその向こうに広がる大地が象徴的。
包み込むような。
すべてを認めているような・・・そんな愛情。

静かに広がる愛情と、
物語の中で語られていく、熱く激しい愛情と、
その二重構造も、なかなかいい感じでしたvv

ハウルの動く城

2004年11月21日 映画
ハウル見てきました。
普段から映画や本の感想を書くときは、ネタバレをしないように努めながらも作品の良さを伝える・・・っていうのを目標に書いているんですけど、今回ばかりは無理です。
かなりネタバレアリです。かなり具体的な感想(そして長い)です。なのでまだ内容を知りたくないって方は、この先は読まないようにお願いします〜〜。


もいちど確認。 いいですか?ネタバレアリですよ・・・?

まず最初にひとこと!
マルクル可愛すぎ〜〜〜!!(≧¬≦)☆
私の中では「となりのトトロ」のメイをかる〜く飛び越えてしまうほどの可愛さです!一瞬でノックアウトされました。
一挙一動がめんこくてめんこくて・・・v
外に出るときにフードをかぶる姿とか、そのときの声なんかは、でてくるたびに思わずにやにや(怪しいって・・・)
ソフィーにぎゅっと抱きつくところとか、私が代わりたいくらいッ!
「ぼくたち家族だよね?」・・・この一言にはぐ〜っときました。(そして物語の重要な部分を掴んでいる言葉だとも思います)

そして本題!主人公のソフィーは、『ソフィー語録』を作りたいくらい一言ひとことが魅力に満ちています。
最初は、ソフィーは身体はお年寄りになっても心は若者の心を持ち続けているのだろうって思って見ていたのだけど、実際は違いました。
ソフィーは始めにとてもおとなしい性格として登場するのですが、
身体が年取ることによって、精神的にはぐっと若返るのです。
「歳をとって良いことは、失うものが少ないってことよ」
「いくらハウルだっておばあちゃんの心臓はとらないでしょ」
どんどん行動的になって、ばしばしモノをいう姿は、見ていて心地よいというか、歳を重ねたゆえ?の味がでていました。
正確にいうと、精神的に若返るというよりは、ソフィーの中に眠っていたものが目覚めだしたのかもしれません。

彼女の一番凄いところは、その「包容力」と「母性」です。
彼女は自分に呪いをかけた荒地の魔女でさえも、苦しんでいる姿を見れば応援し、魔力をなくせば面倒を見て・・・ってなんでそんな簡単に受け止めてしまえるの??
でも彼女の行動をみてるうちに、それが当然でしょ・・・ってな声がきこえてくるようで。
その包容力は、ハウルに対して最も如実に表現されていて、そのハウルの変化がまた、おもしろい。
ハウルはソフィーをきっかけに、自分を美しく飾ることをしなくなります。
自分の弱さを言葉にし、認めます。
そして、ただの軟派でわがままな性格から、「父性」が現れてきます。
引越しをして、模様替えをして、部屋とプレゼントを用意して。
「皆が安心して暮らせるようにしたいんだ」
ハウルからこの言葉が出てくるとは思いませんでした!!
マルクルと2人だけだったときにはそんなこと思いもしなかったでしょうに・・・(-_-)
ハウルの視線は外へも向かいます。
今まで逃げてきたとも言える戦争に大きくかかわるようになっていきます。守りたい人がいるから。

それに対してのソフィーの行動、言動。
「私たちがここにいる限り、あの人は私たちを守るため戦ってしまう。
 あの人は弱くなくっちゃだめなの・・・」
こんなようなセリフだったと思う。このセリフは私にとってかなり衝撃的でした!!!
『強さ』を推奨する世の中で、弱さを認め、かつ女性としての素直な気持ちに溢れているように感じられて。

ソフィー自身の変化も、おもしろいです。
彼女がハウルへの思いも自覚し行動していく毎に、彼女の背筋はしゃんと伸び、一人の若い女性へと還っていく。
心的変化と外的変化が連動していて、どきどきしました。
呪いは彼女の成長にとっても必要なものであり、彼女自身で解き放っていく姿に惹かれます。

この物語のみどころは、人によって色々違うのでしょうが、
私にとっては、『一つの家族がつくられていく姿』です。
ソフィーはおばあさんになりハウルと出会うことによって
ハウルは、ソフィーと出会い、外へと目を向けることによって、
二人が成長し、ひとつの家族を作りあげていったということ。
若者が(家庭人としての)大人へと変化していく様を、宮崎監督の温かい視点から描かれていったように感じられました。

そして最後にハウルの城が、空を飛んでいたこと。
地を走ることしかできなかった、いわば地に縛り付けられていたハウルの象徴が、最後に解き放たれたことがとても良く伝わってきて。
あ〜〜良かったなぁ・・・って自然に思えましたo(^ー^)o

(蛇足ですが)実を言うと、
ハウルの設定がなんたか「千と千尋〜」のハクに重なるな〜とか、
そもそも何で戦争しているのかさっぱりわからない、とか
あんなに激しくドンパチやってたのに最後にそんなにあっさり「戦争はもうやめよう」ってお偉いさん達が言い出すくらいなら、最初っから戦争なんてするなーー!!っとか、小さく突っ込みたいところは幾つかあるのだけど・・・(笑)
それを差し引いても、かなり楽しめる映画でした。やっぱりジブリは好きだなぁ・・・と(^.^)

ずいぶん文章が長くなってしまいました・・・。
その上、いつもに増して文章が稚拙になっていたかも・・・(^^ゞ
なにはともあれ、ご拝読ありがとうございましたーーv

※ここで書いたセリフは映画館で一度聞いただけのものなので、言葉の大まかな意味は外していないと思うのだけど、一字一句は異なります〜。念のため。

砂と霧の家

2004年11月18日 映画
ISBN:4887242433 単行本 竹内 真理子 DHC 2001/08 ¥2,100

映画を見てきました。映画批評では、上手く検索できなかった(^。^;)ので、写真は原作本のものです。以下は映画の感想〜。

今のNYでは、911テロ以降特に「家庭回帰」の思想が広まりつつあるって某テレビで言われていたけど、
この映画はその「家庭回帰」ができなかった3家族の悲劇、と捉えていいのかな・・・?

あらすじは、主人公の女性キャシーが税金を滞納したために家を差押えられ、追い出されてしまう。のちに行政手続のミスだと分かるのだが、その間に家にイラン系移民一家が渡り住んでしまい、一軒の家の所有をめぐっての攻防が行われるというもの。

この「家」は、にとって、父からの唯一の遺産で、かつての家族の思い出(夫が出て行ってしまい、失意の底にいる)が詰まった掛け替えのないものであり、
イラン人一家にとっても、その家を転売することで、不安定な今後の生活を一変させるための、生きていくためのもので、
どちらも一歩も譲らない。
それゆえに、物語はお互いに絡まりあって転がり落ちていくさまを目の当たりにされる感じ。

ポスターには今世紀最も美しいの悲劇、とか書かれていたけど、決して「美しく」なんてない。
キャシーやその恋人となるレスターの自分勝手とも思える行動には、どちらかというと不快な気分にさせられる。
特にレスターの行動は、キャシーのために家族は捨てる、警察としての職権は乱用する・・・と、この人自身が一番物語を掻き乱しているのだけど、そもそもなぜキャシーにそんなに惚れてしまったのか、その展開に納得できない(^_^;)
キャシーも、精神的に不安定とはいえ、感情的になりすぎかと・・・。

登場人物たち皆がイイ人過ぎて、それでもすれ違ってしまって、不幸が起きるって言うなら、泣いてしまうかもしれないけど、これはそうでもないのよね・・・(ちょっと厳しい意見ですが・・・(^^ゞ)
反対に、それゆえに現実味があるというか、良くも悪くも人間らしさ、人間くささが表れていたようには、思えます。

一方でイラン系移民一家のご主人、ベラーニ元大佐には、かなり同情できる部分があります。
国をなくし、主君をなくし、渡米して、かつての栄光から労働者階級に身を落としてでも家族を守り養っていかなくてはならない父親の姿が描かれています。
多少世間に厳しく当たっても、それは守るべきものがあるから。
家族の安心と笑顔がかかっているから。
行動も言葉も、(ほんの一部を除いて)紳士的で納得がいくもの。なのに、不幸に見舞われてしまったのは、家族を守ることだけに固執しすぎてしまったからなのでしょうか・・・。

アメリカの抱えるさまざまな問題、マイナス点を掛け合わせた部分が多数あるけど、これは「美しい悲劇」なんかじゃない。
だって、これはともすれば自分で防げたかもしれない悲劇だもの。
それを美しいなんていうのは、甘えのように思える。
自分の力ではどんなに抗ってもどうしようもできないものが現れたとき、それを「悲劇」というべきだと思う。

とりあえず、家にきた郵便物はすべて開封しましょう。 すべてはここから。

シュレック

2004年11月16日 映画
DVD 角川エンタテインメント 2004/11/19 ¥2,625

TVで放送されていたのをきっかけに見ましたが、実はあまり期待はしていなかったのですが、
けっこ〜面白い!!

(あらすじは、もうとっくに有名なので省略)
なんというか、思いもしなかったところで視聴者の期待を裏切る展開!そこが返って面白くって、
でも、ここでは絶対裏切らないで欲しいッって思うところはきっちり守ってる。ナイスです♪
最後の展開には何とも苦笑い。ここが一番楽しくもアリ(苦笑)

ディズニー映画かと思い込んでいたら、実際は違ったのですね。
それどころかアンチディズニーらしい・・・。
たしかにこんな話はディズニーは作らないかも。

シュレックの苦悩、ドンキーとの会話には、ちょっとしんみりきました・・・。
物語の強弱のつけ方が、とにかくいい感じ。
でもまぁ全体的には、細かいことは何も考えないで、純粋に楽しむことができる映画ですv

笑の大学

2004年11月11日 映画
見に行こうかどうか迷っているなら、迷う必要はありません。さっさと行ってしまいましょう。
タイトルどおり笑わせてくれます。
ストーリーは戦前日本での、一度も笑ったことのない検閲官・向坂睦男と、笑に命をかける劇団脚本家・椿一の、一冊の台本をめぐる攻防戦です。

三谷さんが描く「笑い」っていうのは、「大爆笑」というよりは、思わず「くすっ」と出てしまう種類の笑い。
そして派手なアクションやハプニングからくる笑いではなく、人間が本来持っている“人間らしさ”から浮かび上がってくる笑い。
「人間味」というものをとても大事にして脚本をつくっている。
だからこそ、登場人物たちは真面目に話しているシーンでも、あんなに笑えてしまう。
そういうところが大好き!

同時に、椿一の姿が、三谷さん自身の姿に重なって見えてしかたがなかったです。
椿は、ありとあらゆる「笑い」を駆使して、次から次へと出される課題を乗り越え、高揚としていく。
どんなに不可能と思われる指示をされても、けして諦めるとは言わず、毎日毎日検閲を受けに行く姿、
笑いに対する情熱、真摯な姿勢、こだわり、この不屈さは、どんなに台本が遅れてもいいものを作り出し続けてきた三谷さんそのものとしか思えない。
ただふつーに娯楽としても楽しめる映画が、深く見れば「笑の哲学」の領域まで踏み込む勢いなのだもの!

この映画を見ると、8年前の舞台版がさらに見たくなってしまいます〜!
あとラジオドラマも聞いてみたいッ!再放送してくれないかなぁ〜〜(゜〜゜)
とんでもない映画だ・・・っていうのが第一印象。
突きつけられる現実に、静かに深くショックを受ける。鈍痛。

子供の頃、私自身が感じていたことなんだけど、
「世界は“すべて”大人がつくっている」ってこと。
毎日食べる御飯の材料も、その料理も、
自分が行く学校も、塾や習い事も、
何気なく見るテレビ番組も、漫画もアニメも、
玩具や絵本に至るまで、
すべてすべて、大人がつくっていて、与えられている。
そこに子供が介入する力なんて何もない。
自分が生きている世界は本当に小さくてわずかな箱庭のようなもので、
箱庭と「世界」とのパイプを唯一つないでいるのが、自分の親であると。
自分自身では食べていく力も、学校に行く力も持っていないのだと、実感せずにはいられなかった。

この映画は、その、自分と世界を唯一つなげてくれる存在である親がいなくなってしまう・・・。
だから、子供達は社会からも、時間からも置いていかれる。
そんな、社会漂流した子供たちの物語。

まず感じさせられたのが、小物の使い方の上手さでした!
アポロ、サンダル、マニュキュア、etc・・・どれも時間の経過と子供達の気持ちを代弁し、じわじわと私の心を切なくさせてくる。
何もいわなくても、それを見るだけで感情を生み出す効果が切り込まれている。そこに子ども達の自然な表情・・・!!相乗効果で、かなり訴えてくるものがあります・・・。

一番ショックだったのが、子供達が、自分達の置かれている状況に大きく悲観していないということ。
何よりも、お母さんのことが大好きだということも伝わってくるし・・・。
もちろん不満を露わにしたり大きくショックを受けている場面はあるけれど、
子供達はいつでも自分なりに楽しみを見いだし笑顔を見せていく。
外へ出てはいけない約束の部屋から、4人揃って飛び出して、
排水溝(?)から伸びた草花を摘んで育てていくのも、そのひとつ。
それは、彼らが彼ら自身を、自らの手で育てる(生きる)という決意の表れのように感じられました。
彼らが小さな笑顔を見せればみせるほど、映画を見ている大人は切ない気持ちにさせられてしまう・・・!

そして、その鉢植えがひとつ、落ちて壊れてしまった時・・・彼らの生活にも変化が訪れてしまって・・・・・・。(泣)

映画パンフレットも、なかなか読み応えがあって良かったですvv
そのなかでも、石田衣良さんがよせた言葉、これが私にとって一番しっくりくるものでした。

「親と学校と社会から見捨てられたはずなのに、この映画には子ども時代の幸福が、切れるような生々しさで封印されている」

これほどぴったりな言葉を一行で書ききってしまうなんて・・・!!(゜O゜)と、こっちでもちょっと感動!!


静かに、静かに、子供達の世界を描いていることに成功した映画。

マッハ!観賞

2004年8月5日 映画
おっおッおっ・・・オモシロイ〜〜〜!
なんていうか、公言どおり、アクションが素晴らしいです!
人間の身体はここまでできるのか・・・!って感心しっぱなし。
ストーリーはね、なんとも言えないような作りですが(^^;)それ以上にアクションが楽しめたから許せてしまう。
画面を見ているだけで、楽しいんです。
ときおりやりすぎでは・・・っと思うところもあったけど、全体的にはどきどきできました〜!
そしてまた主人公のティンが純朴そうな青年なんですけど、闘うとなると一変して、キリリっとした顔つきになるのが、素敵☆(≧¬≦)

ワイヤーアクションやCGばっかりの映画が最近多い分、より楽しめたんだと思います。
娯楽映画として、とてもグーーです!(^0^)
あんまり悪くは書きたくないのだけど・・・
良さが解りませんでした・・・(^^;)

ストーリーは、浮気性で遊び人なチョ・ウォン(ペ・ヨンジュン)が、従兄弟のチョ夫人(イ・ミスク)と一つの賭けをします。
それは、結婚前に亡くなってしまった夫に貞操を守り続けている未亡人、チョン・ヒヨン(チョン・ドヨン)を落とすこと。
最初は遊びに過ぎなかったチョ・ウォンの偽りの愛が、いつの間にか本物の愛に変わっていって・・・と、いうものです。

・・・が、その肝心の、偽りの愛が本物への愛にと変わっていく理由と言うか過程が良くわかりませんでした・・・。
ぼ〜〜っと見ていたからかな〜?見逃してしまったのかな・・・??(ーー;)
もうひとつ、この映画が好きになれかった理由は個人的理由ですが、登場人物の人柄そのものが、私の好きになれないタイプのものだったので・・・。
人間の負の感情が、所々に散りばめられています。そしてそんな感情を持て余している部分も、少し感じられました。
荒んだ心境の大人達のために、まだ何もわからない若い少女が人生を踏みにじられてしまう姿も見ていてツライ・・・。

見ていて良かった点は、衣装、小物、景色がとても綺麗なところ!
特に建築物の、日本とも中国とも似ていて異なる部分が見ていて楽しい。
李朝時代の雰囲気を満喫させてもらいました〜♪
それと役者さんの演技力。微妙な心理表現が巧みでした。
チョ夫人は見事ですね。悪役で好きにはなれない役どころですが、女性としての弱い部分をセリフではなく演技のみで表現していたように感じます。
だからあまり、憎めなかったり・・・。
今日は仕事帰りに「ウォルター少年と夏の休日」を見てきました。

久々に見たハーレイ君は相変わらず可愛かったです。
なんというか、母親がどこか精神的に不安定な状態で、それが子供にも影響を与えている、その微妙な心境表現は相変わらず上手いな〜と感心。
映画のタイトルは、日本語版より原題の方が数倍いいですね!「secondhand lions」・・・中古のライオンたち。
物語の最後には、このイミがきちんと分かるようになっています。こっちのほうが、この映画が何を言いたいか分かりやすいのでいいと思うのだけど、なぜ変えたのでしょう??
おじいさん兄弟と、年老いて動物園のやっかいものになったライオン。人生の輝いた瞬間というものから遠ざかってしまった彼ら。
特におじいさん達は、自分達の残りの人生を、価値のないものとしてみています。
そして、父親不在で、自分の周りの世界を信じることができなくなってしまった少年。
彼らの出会い、交流は、必然的なものだったのです。
お互いが、お互いの存在を必要として素晴らしい方向へ歯車が回り始めました。

腐っても鯛・・・っていうと言い方も悪いですが、まさに「年老いてもライオン」!!
心の指針。誇り。見ていて心地よいのです。

アメリカンジョークもキツ過ぎず、ちょっとくすっと笑えるくらいでよかったです。
そしてできれば、キリンも飼って欲しかった〜。あんな小さな池?に大きなクルーザーを入れるくらいだもの。できたでしょ?(笑)

ちなみに、映画として、ハラハラどきどき、次はど〜なるのッ!!?・・・っというタイプのものではありません。
のんびりした気持ちで、見る映画です。この田舎の景色のように。

ハリポタ観賞♪

2004年7月15日 映画
背中痛いのもなんのその、ハリポタ(アズカバン)見に行ってきました。
周りの人も言っていたのだけど、今までのシリーズの中で一番良かったかと。
ストーリー展開・構成的にも好きだし、映像もより良くなってますね。

ハリーが始めてヒッポグリフに乗ったときの、あの景色がとてもキレイ。
見惚れてしまいまいましたvv
連なる山々と水面。そこを渡る風。画面いっぱいに伝わってきて、さわやかです。
あああ、私も乗ってみたい〜〜〜vvv(≧¬≦)
そのちょっと前の、ヒッポグリフのお辞儀のシーンもとても好き。かわいい〜〜〜!

そしてわたくし、思いのほかスネイプ先生が好きってことに気づいてしまいました〜。(^.^)
一見、偏屈で口が悪いのに、ハリーたちに危険が迫ったときにすばやく自分の背中に廻して庇うんだもの〜!!
映画のスネイプ先生は、かなりやわらかめに描かれていますね。味があっていい感じですvv
そしておばあさん姿のスネイプ先生に、ぷくく(^m^)

「海猿」観賞

2004年6月24日 映画
ストーリーは、海上保安庁にてわずか1%しかなれない潜水士をめざす若者達の青春記です。
私は個人的に、レスキューモノとか、訓練モノって大好きなので、純粋に楽しめました〜〜♪

最初のほうは、コミカルで、おばかで、若々しくて、さわやかで。
おもわず、「ぷくく」となるシーンもちらほら。
ウォーターボーイとか思い出してしまう。部活のノリ。

伊藤英明の鎖骨がステキv
そしてあなたたち、お尻出しすぎです(笑)
(あ、伊藤さんは出してなかったかと・・・ファンの方、残念)

そんなお笑いのシーンの反面、訓練は本当に過酷で、大変・・・。
訓練のシーン、ここも部分的に部活のノリあり。
ただ、部活と違うのは、「人の命」が懸かっていること。
助ける人はもちろん、自分の命も懸かってる。だからこそ、より厳しい。真剣。

後半に向けて、どんどん話はシリアスに。
バディの喪失。恐怖との闘い・・・。
そしてまた、自分達の仲間が海に飲み込まれて・・・!!

ここでの、海底から見上げる海の蒼さが、とても印象的でした。
この蒼は、本当に切なくなる・・・。
世界と断絶された、孤独感。なのにこんなに綺麗だなんて・・・。

そして最後の閉講式の、白い制服がとてもまぶしいです☆
開講式とも対比するように描かれていて、思わずじ〜ん・・・。

ストーリーとしては、TVドラマがそのまま映画になった感じかと。
ドラマ好きorレスキューもの好きな方なら楽しめると思います〜。

トロイ

2004年6月17日 映画
きょうや〜っと「トロイ」を見てきました〜!

ヘクトル(エリック・バナ)かっこいいぃぃぃぃぃ〜〜!
妻や弟を見るときの優しい眼差し、先を見通す聡明さと判断力、戦争時の勇敢さと指揮能力etc・・・どれをとっても素敵☆(≧¬≦)
まさに王となるために生まれてきたというか、彼が作り出す国を見てみたいくらい〜(映画ではトロイ王の長男・王位継承者として出てきます)
一番惹かれたのはやっぱり、国のことはもちろん、誰に対しても、その人にとって一番よいコトは何か?ということを考えて行動できるところですね。うん!

反対に、ちょいと不良っぽい殿方が大好きな人は、アキレス(ブラッド・ピット)に惹かれるのでしょう〜。
そんなちょっと対称的な二人の決闘のシーンがまた、かっこいいぃ〜v
そしてその後の、トロイ王の度胸と愛情の溢れる行動には胸が熱くなります・・・(泣)。このときアキレスにも、今までとは違った「何か」が芽生えたように感じられました・・・。
この二つのシーンが(個人的には)この映画の一番の見所のように思います。

それと、トロイという国は、ギリシャ神話の神々を崇めることで、平穏なる国を発展させてきていたようでしたが、その神々を信仰し大切にするがゆえに、国を滅亡させるきっかけにもなってしまったというのが、見ていて辛かったです。・・・本当に大切だからこそ、こんなにも振りまわされてしまうのでしょうか・・・。

ストーリー全体としては、私は「木馬」のこと以外、神話の内容も何も知らないで見ていたのですが、話の8割方は先読みができてしまいました・・・(苦笑)。典型的なアメリカ映画の展開もちらほら・・・。
ストーリーよりも、景色や衣装や小物や役者さんやら、別の要素で楽しめる部分が多かったように思います。

ほんとヘクトルがいなかったらこの映画の評価はもっとぐぅっと低かったかも〜〜vv(←しつこい?)

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  • 3人目 すずママ (3月15日 22:35)

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